データで見る相続
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文書作成日:2022/08/20


 国税庁によると、納税者を救済するための制度には、処分庁に対する「再調査の請求」、国税不服審判所長に対する「審査請求」という行政上の救済制度(不服申立制度)と、裁判所に対して「訴訟」を提起して処分の是正を求める司法上の救済制度があります。ここでは、2022年(令和4年)6月に発表された3つの資料から、2017年度以降の相続税・贈与税に関する再調査の請求、審査請求、訴訟の発生状況をみていきます。

 国税庁が発表した「令和3年度における再調査の請求の概要」によると、「再調査の請求」は、税務署長などが更正・決定や差押えなどの処分をした場合に、その処分に不服がある納税者が税務署長などに対してその処分の取消しや変更を求める手続きをいいます。この資料から、2017年度(平成29年度)以降の相続税・贈与税の再調査の請求件数をまとめると、以下のとおりです。

 2017〜2018年度は100〜110件程度ですが、2019年度以降はその半分程度の件数で推移しています。再調査の請求件数は減少傾向にあるようです。

 国税不服審判所が発表した「令和3年度における審査請求の概要」によると、審査請求は税務署長や国税局長などが行った処分に不服がある場合に、その処分の取消しや変更を求めて、国税不服審判所長に対して不服を申し立てる制度です。この資料から、2017年度以降の相続税・贈与税の審査請求件数をまとめると、以下のとおりです。

 直近5年間では、2017年度の216件が最も多い状況です。2018年度以降は200件未満で推移しており、2021年度は157件となりました。

 国税庁が発表した「令和3年度における訴訟の概要」から、処分庁の相続税・贈与税の処分について、是正を求めた訴訟の2017年度以降の発生件数をまとめると、以下のとおりです。

 訴訟の発生件数は、再調査の請求や審査請求件数に比べると少ない状況です。2017年度以降では、2017年度と2019年度の28件が最も多く、2020年度以降は2年連続で減少しています。

 2017年度以降の再調査の請求件数、審査請求件数、訴訟発生件数の中では、審査請求件数が毎年多くなっています。国税庁によると国税不服審判所長に対する審査請求は、再調査の請求を経ずに直接行うことができるようになっており、審査請求件数が多い要因になっているものと思われます。

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